無題（増量） - もずの独り言・はてな版ごった煮

寝る前に書くことにタイトルなんか付けない。

鏡山がぶがぶ飲んだらおねむになったんで、本編明日書きます。
m(__)m

今日の大河ドラマ
『どうする家康』
「ワシは将軍じゃ！ワシが将軍なんじゃ！！」
（足利義昭／古田新太）
「ああ、オレの側にいれば」
（織田信長／岡田准一）
足利義昭の不幸はすでに人格が出来上がった状態で信長の傀儡にならなければならなかったことだ。
出来上がった人格で他人の言いなりになれって言われても、それは無理でしょって。
そもそも、義昭が引き継いだ室町幕府自体需用があったか疑問だ。
もともと、室町幕府は足利尊氏が後醍醐天皇を吉野山へ追放したことを正当化させるためにつくった幕府で、民政のためでも広い視野での武士のためでも無い。現職の天皇を吉野山へ追放してつくる新政権だ。尊氏は有力な武将を恩賞で釣って政権づくりをした。そのため、義満将軍の代になって南北朝の合一が成されると、今度は恩賞で釣られた連中の利権争いが発生した。
室町幕府は民政のためでは無く、守護大名の利害の調整機関として存在するようになった。
そんな利害の調整機関、あっても無くてもいいや。
信長はそう思った。
が、幕府は幕府だからいきなり滅ぼすワケにもいかない。だから一度義昭を征夷大将軍にして傀儡幕府をつくった。
義昭としては出来上がった人格で征夷大将軍になったものだから「天下のことは自分で決める」と思ってしまう。
噛み合わぬ信長と義昭。
義昭は各地に信長討伐の手紙を出すが、すでに側近の細川藤孝（幽斎）には見限られていて、苦楽を共にして来た明智光秀も信長に引き抜かれていた。
信長は義昭を京都から追放した。
が、信長は義昭の征夷大将軍職を解官していない。義昭の征夷大将軍解官は秀吉の天下になったあとだ。
これと似た話が『三国志』の司馬昭と曹髦だ。
曹髦は先帝・曹芳の親戚で、司馬昭が傀儡にするため即位させたが、曹髦はすでに人格が出来上がった状態で即位したため、司馬昭の意図がすぐ読めた。曹髦は「簒奪者・司馬昭を討て」と勅命を出したが誰も従わず、最期は司馬昭軍の者にからだを槍で刺し貫かれて死んだ。
義昭は殺害されず安芸の毛利家の庇護のもとで暮らした。
ここでも義昭は性懲りも無く西日本の大名に信長討伐を呼び掛ける手紙を書いた。
信長の死後、秀吉の天下になると、義昭は秀吉から捨て扶持１万石をもらってのうのうと暮らした。
流浪の身から細川藤孝と明智光秀の助けを得て征夷大将軍に、そして、京都を追放されて毛利の庇護を受け、最後は秀吉に１万石与えられて生涯を閉じた。
「私の人生泣き笑い」
義昭の人生は正にそんな感じだった。