無題 - もずの独り言・はてな版ごった煮

寝る前に書くことにタイトルなんか付けない。

今日の大河ドラマ
『軍師官兵衛』
「石田どのの命にも、まだまだ使いみちはある」
（徳川家康／寺尾　聰）
石田三成の利用価値。
いえやっサンはただ単に三成を敵としていた訳では無い。敵なら敵で使いみちがある。いえやっサンは三成を親徳川・反徳川のリトマス試験紙として使った。三成に付いた者こそが徳川の敵だ、と。
そのリトマス試験紙で敵味方をきっちり色分けし、大戦で一度に決着をつける。関ヶ原そのものだった。
三成は反徳川の連中を道連れに死ぬ役割を担わされた。それこそがいえやっサンの言う「使いみち」だった。当の三成は「オレは最期まで太閤殿下一筋！」で首を打たれたが、その「太閤殿下一筋！」の部分をいえやっサンは利用した。皮肉と言えば皮肉だ。
いえやっサンは三成の利用価値を最大限生かした。それが関ヶ原の結果だった。そのためだろうか、いえやっサンは三成の首はもいだが、三成の遺児たちを残党狩りにはかけなかった。逃亡を黙認したのだ。三成の遺児は津軽に落ち延び、のち、姓を杉山に変えて弘前藩津軽家の家老に就任した。杉山家は明治まで存続した。
いえやっサンの死後、孫の徳川光圀（水戸黄門）は三成を「石田治部少輔は忠臣なり」と断言している。三成は徳川の天下を築くため敵として役立ったと、光圀は言いたいのだ。
「命の使いみち」
ずいぶん皮肉な話だが、歴史は皮肉の積み重ねなのだろう。

今日の